理系大学生の本棚

理系大学生のPが本の紹介、感想等々を書いていきます。

宇宙衛生博覧会

 「ところが私の友人で、こんなことを言うのがおりましてね。まず最初に人間がいた。その人間の中から退化したやつが人間とサルの共通の祖先になった。そこから少し進化してサルができ、退化したやつが食虫類の祖先になり、という具合にしてついに単細胞原生動物至ったという、いわば退化論というか」―宇宙衛生博覧会収録ポルノ惑星のサルモネラ人間,P203.l17,P204.l17 

宇宙衛生博覧会

狂気をセンセーショナルに描写する巨匠、筒井康孝が送る”ツツイヤスタカ宇宙”短編集!「蟹甲癬」「ポルノ惑星のサルモネラ人間」など全8編収録

 

 

宇宙衛生博覧会 (新潮文庫)

宇宙衛生博覧会 (新潮文庫)

 

 評価:

★★★★★

理由:まず、収録されている短編のバランスが良い!たとえば「関節話法」という関節を鳴らす音で会話をするという惑星が出てくる不思議な作品から「ポルノ惑星のサルモネラ人間」のようなエログロな作品まで幅広い作品となっている。つまりのところツツイヤスタカエッセンスがふんだんにちりばめられた短編集になっている。これにはSF、短編、筒井康孝の自分の好み三点セットなので評価が偏っていることにはご容赦いたただきたい!筒井康隆短編集入門にお勧めしたい一冊!そのため星5!